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電波障害午前四時 (タケ山)
1000Hitお礼フリー小説です!
配付元は「グラスプ!」だよとさえ明記していただけたらどこへでもお持ちいただいて結構です^^(もちろん同人サイト・ブログに限りですが)

title;夜風にまたがるニルバーナ



天体観測がしたい、そう言い出したのはもちろん山ノ井だったが、彼が道に迷ってもはや一時間半が経つ。午前二時フミキリまで駆けて行った俺の努力を返してください。



 電 波 障 害 午 前 四 時



「山さん」
『はーいー?』
「もう家帰りましょう、」

そう告げるも相手は受話器の向こうで不満を洩らす。今何時だか分かってるんすか?夜道で襲われても知りませんよ。こんなに暗い闇の中、明滅するのは携帯電話のライトと、あぁそうだ星もあんなに光ってる。

「4時になったらもう諦めましょう」
『えー…、うん。』

わかった。小さく呟く彼に嘆息した。今いる道の特徴を聞いても曖昧だし、圭輔襲われちゃう!なんて言うもんだから同じ場所で待たせることもできない(しかしもちろん俺に言わせればその危険度は同じのはずである)。結局は一時間近く電話をしながら紫の空の下に互いを探している。

『ねー星見て』
「もう見てますよ」
『ふふ、きれい』

山さんの笑い声は心地よく俺の鼓膜を揺らす。怖ろしいほど眩く散る星々を見て、昔よんだ何かの本を思い出した。ちょうど受話器の向こうの彼を思って口に出す。

「星が綺麗なのは」
『え?』
「星々のどこかに愛しいものを探すから、らしいですよ」

幼かった俺にも色濃く残っていたその言葉は彼にどう響いただろう。多少クサかったかなだとか笑われるだろうななんて思いながら返事を待った。

『ねえタケ、』
「はい?」
『星、きれい?』
「…もちろん」

理由なんて、言わなくても分かってる。無言を電波に乗せてほんの少しの静寂を共有した。虚空から彼の心音の律動するのが分かる。愛しい音。

「ねえ山さん」
『なに?』

あなたは今俺のこと考えてくれてるのだろうか。降ってきそうなほどの数ある星たちに俺を重ねてますか?受話器から伝わる無音に誰の鼓動を聞きます?

「流れ星見えたら二人で祈りましょう」
『会えますように?』
「はい」

くすくすとこそばゆく笑う声がまた聞こえる。嘲りでも何でもない、おとぎ話のようなまじないを共犯する幼い楽しみみたいなものでしょう?分かってるから笑っても怒りませんよ。

『タケぇ…』
「なんすか?」

『あいたい』

瞬間、視界の右上から流れ落ちるものがあった。全てが静止した白黒の半球で星の間を滑るそれは間違いなく、

「あっ」

右耳からではなく、前方の闇からその声は聞こえる。薄暗いその人影の耳元には未だ携帯の光が明滅している。

電話を、切った。

抱き寄せたら肩口で、ぐすっと鼻をすする音が聞こえたので、もう一度つよく抱き締めてあげた。

携帯のライトですら俺たちを照らさない今、もう星も見てないでしょう。この先もしますか?

流れ星にそっとお礼を告げ、いとしい唇に小さいキスを落とした。


(電波を断ち切ったのは夜空の流れ星にちがいない、)




( end ! )

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なんかすいません!
思ったより暗くなりました\(^o^)/
あとがきは日記で^^
文(おおふり) comments(0)
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